Vol.23 Tokyo Breakfast #5 〜食堂おさか〜


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Tokyo Breakfast #5 〜食堂おさか〜

at Sangenchaya

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ああ、三宿の『Web』(松屋の地下にあるクラブ)で踊り明かした朝は、無性にここのカレーか定食が食べたくなる。そんな若者以外にも、まわりで商売をやっている人たちが自分のお店を閉めた後にやってくることが多いという「食堂おさか」は、三軒茶屋の深夜〜早朝の胃袋を支え続けてもう8年。元々、この辺りで夜遅くにやっている飲食店がないことを不便に感じていたオーナーの篠塚忍さんは、開店時間をまわりのお店とは真逆の夜10時〜朝11時頃(食材がなくなり次第終了)に設定。「深夜に開いているちゃんとした定食屋があるらしい」という噂はあっという間に広がり、狭い店内は夜通しお客さん達で賑わった。

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※家で子どもたちに作っていたレシピを再現した「Cちゃんのふつうなカレー(580円)」

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「特に地方から東京に出てきて一人暮らししているような場合とか、今はいわゆる家庭料理を摂っていない人が多いでしょう? せっかく日本人に生まれたのにそれじゃもったいないから、そういう人たちのために美味しいご飯を提供したいと思ったんです」。確かに、一人暮らしの朝ごはんなんて、せいぜいヨーグルトとパンがあればマシな方。インスタグラム用にベーコンエッグとかフレンチトーストとか作ってみるんだけど、すぐに面倒くさくなるよね。

 

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※これ以上何も言うことがない あじ干物定食(1,170円)

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開店当時、偶然が重なって知り合った漁師さんから直接仕入れている天日干しの魚は、身がふっくらとしていて、朝方どんなに眠くても目が覚めてしまう美味しさ。スーパーで売られている機械干しの魚がただの“乾燥させた代物”に思えるほど。すまし汁には同じく田子港で削り出された鰹節を使用。まずは味噌を入れずに出汁の旨味を堪能した後、仙台味噌など5種類の味噌を好みで入れて二度目の“ホッ”。

 

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また、「食堂おさか」は三宿にもお店があって、そこは例のカレーを食べて育った篠塚さんの息子さんが店長を務めている。ちなみに、筆者は三宿店のことを知らなかったから三軒茶屋までわざわざ歩いていたけれど、『Web』帰りであればそちらの方が近い。最近はここの朝ごはんに辿り着くためにクラブに通っているような気がしないでもない。

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食堂おさか
住所 東京都世田谷区三軒茶屋2-13-9
電話番号 03-3419-4129
営業時間 22:00~11:00頃(ご飯が無くなり次第終了)
※朝定食は5:00~7:00